眠いはずなのに、眠れない – 危険な悪循環とは?

眠れない

「眠いのに眠れない」。このような状態は、とてもつらいですよね。
そして、「眠らなくては」と無意識のうちに考えてしまうので、さらに眠れなくなるという悪循環にも陥ります。

眠れない原因としては、様々なことが挙げられます。大きなストレスがかかり、精神的に辛くなっている時、生活習慣に乱れがあるために不眠が生じている場合に関しては、不眠以外の病気にも繋がります。

眠れない

精神的に大きなストレスがかかった場合

仕事はもちろん、家庭生活などでもストレスはかかります。また、何かしらの出来事があり、それが大きなストレスになることもあります。
近年の研究では、不眠の人は考え方がネガティブ傾向になりやすく、生じているストレスからさらにまたストレスが引き起こされてしまうといった結果が出ています。

そして、不眠により「今日も眠れないのでは」といった精神的なプレッシャーもかかります。そのため、不眠が続くとともに、精神的なストレスも大きくなり、うつ病などの病気に繋がってしまうのです。

生活リズムの乱れとの関係

今の日本では、夜も明るいところが多いです。パソコンやスマホも寝る前まで使うようになりました。他にも、24時間交代勤務の仕事が増え、不規則なシフトで勤務している人も多いと思います。

人間の身体には、約24時間周期の体内時計が存在しています。朝目覚めて夜眠くなるというサイクルを、規則正しく刻んでいます。
生活リズムが乱れてしまうと、体内時計が刻む一定のリズムと合わなくなり、不一致が生じます。この状態になると、眠れないといった不眠に繋がるのです。

もし眠れなくなってしまったら

もしも眠れなくなってしまったら、まずは生活習慣の見直しをしてみましょう。眠れなかったからと言って、起きる時間を遅くしてはリズムが乱れるばかりです。
起床時間は一定にしましょう。また、適度な運動が効果的です。就寝時の室内の温度や湿度、寝具にもこだわってみましょう。そして、ぬるめのお風呂にゆっくりつかり、リラックスしましょう。

寝る前のお風呂

他にも、食事にも気を付ける必要があります。セロトニンと呼ばれる脳内神経伝達物質とホルモンが、睡眠や生体リズムに関係しています。
このセロトニンという成分は、食事から摂る栄養素に含まれています。精神安定の作用もあるので、不足してしまうと不眠や生体リズムの乱れに繋がるのです。

生活習慣の見直しや食事など自分でやってみても変わらない、不眠でつらいと思った場合は、専門の病院を受診するようにしましょう。
本来は睡眠を専門に扱う病院が良いですが、それが難しい場合は、神経科、心療内科が良いでしょう。安心して信頼できる、なるべく親身になって相談に乗ってくれる医師と出会うことは、重要なことです。

全く眠れない時、どうすれば眠れる?眠れないのが続く時は

薬

「眠りたいのに眠れない」という状態に陥ってしまうと、身体も精神も辛いですよね。そのような時、「いつかは眠れるから」と思って我慢していると、身体も心も疲れ果ててしまいます。

取り返しのつかないことになる前に、受診してゆっくり休めるよう、しっかりと相談をしましょう。最近では、睡眠薬の種類も幅広く、依存性を最大限に抑えた薬もあります。それでも、確かに睡眠薬には、副作用などのデメリットが存在します。
信頼できる医師とじっくり相談した上で、どの程度の期間服用するのか。考えられる副作用など、的確な説明を受けた上で処方される薬であれば、怖くはありません。
むしろ、不眠を長引させている方が、精神・身体共に悪影響を与えます。

薬

不眠によって引き起こされる危険

不眠を放ってくと様々な危険があります。まずは、身体に必要な睡眠時間が確保できていないため、疲れます。疲れがあるのに不眠という悪循環により、疲労はどんどん蓄積されていき、体調不良につながります。
まさに、負のスパイラルとも言えます。

また、脳の休息もできていないため、神経の働きも低下します。そのため、認知機能と呼ばれている記憶力や理解力、判断力などが低下します。
このような状態で車の運転をした場合に、どのような状況が起こるでしょうか。危険に対しての認知ができないため、事故を起こしてしまいます。

そして、脳の神経の機能低下により、ホルモンの分泌にも影響してきます。過去の研究でも、不眠傾向の人の方が食欲を抑えるホルモン分泌が減少し、食欲を亢進する働きのホルモンが過剰に分泌されるという結果が出ています。
そのため、不眠の方は、食欲が亢進して食べ過ぎてしまい、太ってしまうのです。

食欲が亢進して食べ過ぎると、糖尿病などの生活習慣病にも繋がります。よって、不眠は様々な危険があるのです。

どうなったら病院を受診したらいいのか

症状

ストレスや引っ越しなど、環境の変化による一時的な不眠であれば様子を見ても良いでしょう。時間がたてば眠れるようになるからです。
しかし、1か月以上続く不眠では身体に及ぼす影響が考えられますので、病院を受診してください。

受診先は、メンタルクリニックや心療内科、精神科になります。そこで、医師の問診を受け、不眠の状態に合わせた内服薬の処方が考えられます。
もし、これらの診療科に抵抗がある場合は、かかりつけの内科でも良いでしょう。しかし内科では不眠の状態にあった内服薬の処方は難しいと考えられますので、相談の上、上記の診療科を紹介してもらいましょう。

「餅は餅屋」と言われるように、不眠を専門としているのは専門の睡眠外来、心療内科や精神科になります。適切な治療を受けるという意味でも、こうした病院を受診するようにしましょう。

今、医師から処方される睡眠薬は依存性が少ないものも、中にはあります。不眠で身体を壊す前に、早めに適切な治療を受けましょう。

精神を落ち着かせる – リラックスして眠るための方法

イライラ

嫌なことや、気になることがあり、不安や緊張を抱えている時は、精神的にストレスが溜まっていますよね。
そのような時は、自律神経が、興奮させる作用のある交感神経とリラックスさせる効果のある副交感神経をうまく調節できていない状態です。
自律神経を安定させる効果があるといわれている方法を身に付け、リラックスしてみませんか。

イライラ

自律訓練法とは

自律訓練法とは、一種の暗示をかけて自律神経を落ち着かせる方法です。原則的には医師の指導を受けながら身に付けていくものです。
自律訓練法の中には1~6段階まであります。その中で1~2段階をするだけでもリラックス効果を得ることができます。

方法としては、まず基本姿勢を取ります。横になっても座っていてもOKです。横になった場合は、仰向けになり両足を軽く開き、目を軽く閉じます。
座っている場合は、手を膝の上に置き、目を軽く閉じます。そして頭は軽くうつむき加減になるようにします。

基本姿勢が取れたら、息を少しだけ吸って、その後ゆっくりと長く吐き出します。その呼吸を3回程度繰り返します。

その後、1段階目の「重感の訓練」をします。まず、右手に意識をもっていき、「右手がとても重たい」と心の中で繰り返します。右手が重く感じたら、左手、次に右足、左足の順に繰り返し、全身が重く感じるように訓練します。
次に2段階目「温感の訓練」をします。「重感の訓練」と同様、「右手が温かい」と心の中で繰り返し、先ほどと同様に左手、右足、左足の順に全身が暖かい感じにします。

その後、「解除」の動作を行います。
「解除」は、ゆっくりと両手を3回ゆっくり握り、開きます。その後、腕を曲げながら力を入れていきます。次に両手を曲げて、肩に触れます。その後両手を強く握りしめます。
そして力を抜きながら両腕をゆっくりと前に伸ばし、続けて上に伸ばします。そして足の先まで力を入れ、思い切り伸びをします。

他にもリラックス効果のあること

自律訓練法は、自分自身に暗示をかけてリラックスさせる方法ですが、他にもリラックスできる方法があります。
就寝前に行うヨガも効果的です。特に「チャイルドポーズ」「横たわった英雄のポーズ」というポーズがおすすめです。

「チャイルドポーズ」は足を正座する時のように曲げ、両腕を前に伸ばしお辞儀をするようなポーズです。「横たわった英雄のポーズ」は足を外側に向けた状態で正座のように足を曲げ、後ろに倒れるポーズです。

どちらも簡単にできますので、就寝前のリラックスにはおすすめです。その際に呼吸にも注意をして、ゆっくりと鼻から吸って口から吐き出すといった深呼吸を心がけてみましょう。さらにリラックス効果が得られます。

何かに集中するということ

セロトニン

本来人間は、「リラックスしなさい」「嫌なことは考えないでください」などと言われると、余計に緊張してしまったり、嫌なことを思い浮かべてしまうものです。

上記に書かれたような方法は、自律訓練法にしても、ヨガのポーズにしても、「目の前にあることに意識を集中する」ことで、ストレスや考え事など、頭の中にある余計な考え事から意識をそらすことができます。実は、とっても効果的な方法なのです。

病院でもらえる睡眠薬や、ドラッグストアで手に入る睡眠改善薬に頼るよりも、よほど建設的で安全な方法と考えることができます。
もし、あなたが不安や緊張で眠れないことがあるのなら、こうした方法に取り組んでみることを、ぜひお勧めします。
自律訓練法やヨガの方法にしても、最初の取りかかりの部分は、少し大きな書店に行けば参考書が置いてあります。気になった方は、ぜひ、一読してみて欲しいと思います。

緊張して眠れない時…どうしたらいいの?

横になる女性

次の日に緊張や不安を感じるような出来事が予定されていると、前日の夜から緊張して眠れなくなる人が多いと思います。
また、なぜだか分からないけれど、布団に入ると緊張してしまう、という人もいるでしょう。

どちらにしても、「眠れない」という体からのSOSが出ているのには、間違いがありません。また、もしかしたら病気の可能性もありますので、病院への受診も考えなければなりません。

横になる女性

緊張する・不安を感じると眠れない原因

人間が緊張した状態・不安を感じた状態にさらされると、脳内では交感神経を活発にするノルアドレナリンが分泌されます。
また、眠りに入る時は、自律神経が交感神経と副交感神経のバランスを整え、リラックスさせるための副交感神経の働きを優位にします。

人間は、緊張した状態・不安を感じた状態が続いていると、ノルアドレナリンによって交感神経が優位に立ってしまうので、脳と身体が興奮状態になり、眠れなくなってしまうのです。

まずはリラックスできるようにしてみる

緊張しているなと感じた時は、まずはリラックスできるような環境を整えてみましょう。
38℃から40℃のぬるめのお風呂にゆっくりと浸かり、全身の筋肉の緊張を取ってあげる。深呼吸をして全身に酸素を取り込む。カフェインなどの刺激物を取りすぎないなど、リラックスできるようにしてみましょう。リラックスできる効果の期待できる、アロマテラピーも効果的です。

緊張した状態・不安を感じた状態が解消されない時は

イライラ

次の日に緊張するような出来事が予定されている時は、一時的な緊張で終わります。しかし、そのような出来事がないにも関わらず、緊張した状態・不安を感じた状態が続く場合には、精神的に疲れている状態であると考えられます。
そのような時は我慢せず、速やかにメンタルクリニックや心療内科などの専門医を受診しましょう。もし抵抗を感じる場合は、内科を受診しても診察をしてくれます。

緊張や不安でなかなか眠れないというのは、不眠症の中の「入眠障害」が考えられます。これは、夜、横になって眠ろうと思ってもなかなか眠れないことが続いている状態です。

治療としてはまず、入眠を助ける睡眠導入剤や、緊張や不安を取り除く抗不安薬を服用していきます。
これらの薬は癖になると思われがちですが、つらい時には必要な薬です。心配せずに医師の指示に従って内服していれば、過剰に反応することはありません。

緊張や不安を取り除き、ゆっくりと眠ることで身体と心のバランスを正しい方向に整えて、元気に生活できるようにしたいものです。

考え事出したら眠れない…こんな時、どうしたら眠れる?

質の良い睡眠

考え事をしている時はなかなか眠ることができないですよね。寝ようと思って目を閉じても、さらに頭の中に考え事が、頭の中をグルグル…。
さらに目が覚めてしまうこともあります。

考え事を始めると眠れないということについては、自律神経の中に存在する、交感神経副交感神経が関係しています。
「考え事」というストレスによって、自律神経が2つの神経をうまく調節できていないことが原因にあります。

質の良い睡眠

「考え事」がストレスになって眠れない

「今日の仕事で失敗したな」という考え事も、「明日は友達とランチだ」という楽しい予定も、どちらも「考え事」に変わりはありません。こうした考え事は、どちらも脳にとっては、小さい大きいは別として、ストレスになります。

「仕事のことはわかるけど、ランチは楽しみだからストレスにならないでしょ」と思う方が多いと思います。その楽しみこそ、脳を興奮させてしまうため、ストレスに繋がってしまうのです。

人間は、横になると副交感神経が優位になります。副交感神経が優位になると、交感神経が優位の時と逆の働きをするので、血圧が下がり、心拍数は減少するのでリラックスした状態と言えます。
脳にストレスを与えてしまうと、自律神経は交感神経を優位にしてしまいます。交感神経が優位になってしまうと、運動している時や興奮している時と同じ状態になってしまうので、血圧が上がり心拍数も増加するため、眠れなくなってしまいます。

考え事で眠れなくなったらどうしよう

もし、考え事をしていて眠れなくなってしまったら、思い切って起きてみることも効果的です。起きてみて、自分なりにリラックスできるようなことをしてみると、眠気が来ることがあります。
効果的なのは、リラックス効果のあるホットミルクを飲む、ストレッチをするなどです。

睡眠_ハーブ

ハーブティーは神経抑制効果が期待できるものがいくつかあります。これらを活用してみるのも良いでしょう。
眠れない時にストレッチを行う際は、激しい運動は逆に交感神経のスイッチをオンにしてしまいますので、注意しましょう。ゆっくりと筋を伸ばす程度の、リラックスできるストレッチ方法が良いでしょう。

また、眠る環境を整えることも大切です。肌触りの良い寝具にする、お気に入りの香りのアロマを焚く、快適な温度や湿度にするなど、少しの心がけで環境を整えることができます。
整った環境の中であれば、快適に眠りにつくことができ、さらに安眠にもつながります。

考え事はやめること

最後に、普段から「寝ると決めたら考えることをやめる」ように心がけてみてください。目を閉じるといろいろなことが思い浮かんできてしまい、考えてしまいがちですがそこで考えないようにしてみましょう。
とても難しいことですが、毎日習慣付けていくことで徐々に考えないようになると思います。

暗くして横になり、目を閉じるだけでも、眠っている時の半分と同じくらいの休息になっていると言われています。眠れなくても焦らずに、考え事をやめましょう。きっといつの間にか眠れているはずです。