布団に入って、やっと眠ろうとすると動悸が激しくなり、不安で目が覚める。
もしかして心臓の病気ではないか?と思って検査をしてみても、原因は不明。
こんな経験をした方は、きっと私だけではないはずです。
心臓に異常がない時は何が原因?
眠ろうとすると、突然ドキドキと心臓の鼓動が激しくなる。
もちろん、こんな時は心臓の病気を疑ってみる必要があるかもしれません。
心臓の専門外来を設けている循環器科を受診すれば、様々な可能性を考慮して心電図などの検査をしてくれるでしょう。
不整脈などの心臓の病気があれば、循環器科の医師が検査ですぐに発見してくれます。少なくとも、心臓に異常がないと言われれば、少しは不安も取り除かれるはずです。
しかし、いくら心電図を計測しても異常が出ない。異常が出なくても、夜になるとドキドキと激しい動悸がして眠れない。
そんな時は、循環器科ではなく、心療内科を受診してみることもおすすめします。
心の病が動悸の原因?
なぜ、動悸がするからと言って心療内科を受診する必要があるのか。不思議に思う方もいるかもしれません。
その理由は、ストレスやうつ病などの精神的な病が引き金となり、ドキドキして眠れないという事があるからです。
正確には、ストレスや不安感、緊張感が自律神経の働きを狂わせ、動悸の原因を引き起こしている可能性が考えられるからです。
体をコントロールする自律神経
自立神経は、交感神経と副交感神経の、2つの神経から成り立つ重要な神経です。
自律神経は、私たちが意識していないところで、体の様々な器官を正常に調節しながら働かせる役割を果たしています。
心臓や肺、食道や胃、小腸、大腸なども、自立神経によってコントロールされている器官です。体温や筋肉のこわばりも、自律神経の働きにより変化する事があります。
自律神経が正常に働かなければ、当然、心拍数も変化します。
通常、眠りにつこうとする時間帯は、副交感神経が働く事によって、体温が下がり、心拍数はゆっくりになるはずです。その方が、眠りにつきやすい事は言うまでもありません。
自律神経の乱れは、ストレスから
通常はゆっくりになるはずの心臓の鼓動が早くなり、ドキドキと動悸がする。
こうした症状はもしかすると、自律神経の乱れによって生じる、自律神経失調症が原因かもしれません。
最初にも書いた通り、長く続くストレス、または極度の不安や緊張状態が続くと、通常は昼間に働くはずの交換神経が、夜になっても静まらず、動悸の原因となる事があります。
原因不明の動悸に悩ませられ、何らかの理由で不安や緊張感を強く感じているという方は、もしかすると眠る時間帯になって交感神経が過敏に働いている可能性も考えられます。
このような症状の場合、ストレスや不安の原因を取り除く事が、根本的な解決策となる場合があります。