寝る前にお酒を飲むのが癖になっており、睡眠薬代わりにお酒を飲んでいるという方も多いようです。
アルコールが眠気を誘うというのは事実ですし、夕食の時間に適量を飲むとリラックス効果を促進します。しかし、眠れないからと言って、アルコールに頼ってしまう事は絶対におすすめできません。
ところで、平均的な日本人男性は日本酒一合に含まれるアルコールを、3時間前後で分解出来るそうです。ということは、寝る3時間前くらいなら、お銚子1本、ビールなら中便1本くらいの量なら、寝つきに良い影響を与えてくれるという事になります。
アルコールが睡眠薬代わり?眠れなくなる寝酒の癖
未だに、寝酒を勧めている文化も残っているようですが、寝る直前のお酒は医学的には良くないそうです。
アルコールは、基本的には睡眠の質を下げます。飲んですぐ、一時的には眠くなりますが、アルコールが切れた時点での睡眠の質は良くないです。
お酒の危険性については、充分知っていると思いますので、あまり詳しくは書きません。
一番の問題は、お酒は飲んでいるうちにどんどん慣れてしまいますので、毎日飲み続けるうちに、量が増えていきます。
厚生労働省が発表した「健康づくりの為の睡眠指針〜健康な睡眠のための7ヶ条」でも、寝酒は睡眠の質を悪くする、とされ、注意を促しています。
アルコールで寝る、デメリットとは
アルコールの問題は、利尿作用が通常の飲み物よりも強いので、夜中に何度も尿を催し、睡眠を妨げる作用もあります。
それに加え、アルコールが舌の筋肉を麻痺させるので、いびきをかきやすくなります。粘膜も腫れて、鼻の穴を塞いでしまうので、鼻から喉への空気の通りも遮断されてしまいます。
極めつけは、体内でアルコールが分解されないと、「アセトアルデヒド」と呼ばれる毒素を作り出します。
このアセドアルデヒドが体内に蓄積し、二日酔いを作り出しています。身体にアセドアルデヒドが溜まっていては、きつくて睡眠どころではないはずです。
自然な眠りを意識する
アルコールによって眠くなる、というのは、自然な眠りではありません。
アルコールに頼って眠れていても、質の良い睡眠は取れません。
また、眠れないからお酒の量を増やす、というような習慣を続けていては、体調も睡眠の質もどんどん悪くなっていきます。
アルコールは、あくまで晩酌程度で済ませておき、質の良い眠りは「リラックス」や「生活習慣の改善」で得られるという事を意識しておくと良いでしょう。